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善人は周りを不幸にする [世の中もうちょっとなんとかなんない?]

曽野綾子さんの著書で、書名に惹かれて手に取ったものの、始めの一章ほどを読んでそのままになっていた本がある。近頃テレビを見ていて、急にまた続きを読みたくなった。
その書名は「善人は、なぜ周りの人を不幸にするのか」。鳩山政権の成り行きや鳩山首相の言動を見ていて、ふと思い出したのだ。

読み進めてみると思ったとおりで、書かれていることが、まるでそのまま鳩山首相のありようを批判しているかのようだ。鳩山首相へのメッセージそのもの。今すぐリボンをかけて首相に贈りたい、と思うような文章が随所に現れる。(奇しくも出版されたのは昨年九月、民主党が選挙に勝った直後だ。)外交について語られた部分もある。気に入ったところを引用してみると…。

「どこの国でも、近隣の国は利害が一致せず、肩肘張っていないとこちらがやられてしまうものだ、と教える。しかしそれだけではない。そういう相手に対しても、隣人であるが故に、いかなる感情も超えて助けなければならない場合があるのだ、とも教える。その対立する二つの現実に賢く耐えるのが大人なのだ、と教える。」

「一方、幼児性は、社会と人間に対して不信を持つ勇気がない。不信という一種の不安定でおぞましい、しかし極めて人間的な防御本能を駆使することによって、初めて私たちは一つの信頼に到達することができる。」

「平和は善人の間には生まれない、とあるカトリックの司祭が説教の時に語った。しかし悪人の間には平和が可能だという。それは人間が自分の中に十分に悪の部分を認識した時だけ、謙虚にもなり、相手の心を読め、用心をし、簡単には怒らずとがめず、結果として辛うじて平和が保たれる、という図式になるからだろう。つまり、そのような不純さの中で、初めて人間は幼児ではなく、真の大人になるのだが、日本はそういう教育を全く行ってこなかったのである。」

鳩山首相は正真正銘の善人であるに違いない。善人が首相をやっているから、国民が皆不幸になっているのだ。民主党を与党に選んだのは民意かもしれないが、党首を選んだ民主党の方々は、幼児性たっぷりの善人を選んでしまったことを、真面目に反省してほしいと思う。

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