バンダイナムコの株主総会：lulu　欲張りで無欲な生活：SSブログ

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バンダイナムコの株主総会　[楽しい資産運用] [編集]

今日はバンダイナムコの株主総会に出席しました。2年ぶり3回目だったかしら。去年は都合がつかず、この時期プータローをしていたダンナに出てもらった…というのは、子どものために、池袋のナンジャタウンの招待券が目当てで出席するからなのです。今年もしっかりもらってきました。

それにしても前期の業績はハッキリ言ってすごく悪い。なんだか全ての事業が濃淡なくずるずると落ちて行っている、という感じ。株主総会では、何が悪いのか、どうすればいいのか、何かヒントがないかと思って話を聞くわけですが、何かとても大事なものが抜けている感じのする株主総会でした。

何が足りないと言って、いわゆる企業理念というものが伝わって来ない。苦しい時こそ原点に立ち返る、という姿勢が必要なんじゃないかと思うのですが、2社合併以降、方々に空いた穴をふさぐのに精いっぱい、という印象です。世界で存在感のあるエンターテインメント企業になる、という目標はいいのですよ。でもそれは理念や哲学ではありません。こうなりたい、という「wish」に過ぎません。私だってそうなってほしいと思いますよ、でもどうすればそうなれるのか、企業としても分からないのだろうなあ、と思わざるを得ません。強いて言えば、今のところ会社の方針は、既存の事業をどれも少しずつ改善して行って、全体の収益率を上げようという発想のように見えます。

世の中の変化が激しくなって、人々の志向も変わる、グローバル化もどんどん重要になる、そんな中では既存の事業を改善しようというだけではなく、何かとにかく新しいものを創り出す、というエネルギーの集結が必要なんじゃないでしょうか。新しい価値を生み出すぞ、とか、世の中にこんな価値を提供するぞ、とかいう強い気持ちがなければ、結局じり貧になってしまう、そんな気がするのです。

その辺りの質問に対しても、ただ何としても頑張る、という決意を述べるだけで、具体的なアイデアが全く示されません。どうすれば価値が生み出せるのか、常に考えていれば、何らかのアイデアが口をついて出てもよさそうなものですがねえ。アジア戦略やコンテンツ戦略など、各分野についても質問が出ましたが、概して具体性に欠ける回答が多く、新しいアイデアが生まれている、という感じがしません。

バンダイナムコという会社、持てる資産を考えるととてもポテンシャルがあると思うのですが、それを活かす経営ができているのか、という点は大いに疑問です。既存のキャラクターという優良資産も活かしきれているのかどうか。今日の質問でも、昨年の「お台場ガンダム」イベント会場での物販がたいへん貧弱だったとの指摘がありましたし、それを含むガンダム30周年という絶好の機会をあまり活かしてなかったという指摘もありました。そんな話を聞くにつけ、やはりどこか経営に問題があるんじゃないかと考えざるを得ません。世界に冠たるオタク文化を持つ日本の大企業として、何かやりようがあるでしょう？よりクリエーティブな人材を採用する施策とか、クリエーティビティーを高める環境の整備とか…なんか無いんでしょうか。

いつものように質問では細かい話が色々と出ましたが、ここではとても触れる気にはなれません。決議事項の審議の場で、選任される取締役候補が、ひとりひとり所信を述べたのは良かったと思います。国内のおもちゃは社内では唯一好調な部門とのことで、ただお一人一億を超える報酬を得ていると開示された上野氏は、所信のひと言でも勢いを感じました。ついでに言えば、その後の懇親会場の展示でも、ハイパーヨーヨーのデモンストレーションだけ元気があった感じ。他の部門も元気出してください。

懇親会では、行列嫌いの私はほとんど食べ物にありつけませんでした。残り物でいいや、と並んだカレーライスのラインでは、私の少し前でライスが無くなり、カレースパゲッティという少々奇異な一皿をいただいて帰りました。お土産はガンプラ。うちは誰もやらないから、また会社の同僚にでも進呈しようかな。