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三井物産の株主総会 [楽しい資産運用]

三井物産の株主総会は初めて。この株も永年持っているので一度は来てみたいと思っていましたが、やっと実現しました。業績は落ち込んでいるけれど、そういう時の方が、企業の対話力がよく表れるというものです。

この会社についてよく覚えているのは、もう10年以上も前、せっせと資源・エネルギーに投資してます、という話を聞いたこと。今は安いから買い時だ、必ず儲かるようになる、と。その読みは見事に当たりましたね。資源・エネルギーへの依存度が高すぎると批判めいて指摘されますが、当たった結果なんだからまあいいじゃないの、と思うわけです。

でももうこのビジネスも、いいところまで来たのかな。あんなBPの事故が起きたり、オーストラリアで資源課税とかいう話が出たり、もう儲かる時期はピークアウトしているというサインなのでしょう。三井物産の投融資計画を見ても、インフラ事業に比重が移りつつあるのが見えます。インフラというビジネスはエネルギーの次の柱となり得るのか?という点が重要かもしれません。将来像については今日の総会では、新興国中心に鉄道や水や…と、通り一遍の説明しか聞けませんでしたが。

今回株主が聞きたかったトピックの一つは明らかに、メキシコ湾でのBPの事故で三井物産がどんな影響を受けるか、ということでしょう。短期志向の投資家は特に、2ヶ月で30%も株価が下がるなどとはまさに緊急事態です。しかし結局、事業主体との資本関係(三井物産が約7割を保有する三井石油開発の、孫会社が事業主体)と、このプロジェクトに最大45百万ドルの保険が下りるということが分かっただけ。あとは「分からない」を繰り返すばかり。

影響額がまだ算定できないことぐらい、言われなくても分かります。だからと言って、分からないと言っていればいい、というものでもありません。もっと何かやりようがあるでしょう? 何とか情報を引き出そうと、株主諸氏は質問に工夫を凝らします。「ノン・オペレーターとして10%の権益を持っている」ということに伴うオブリゲーションは何なのか、などという質問は、大変良かったと思います。私もノン・オペレーターがどういう地位を表わすのか、その意味を聞きたいです。

事故発生後の情報開示についても、批判が続出。私はよく見てなかったけれど、事故が4月20日に起こったのに対し、開示は5月6日だったそうです。ちょっと遅いですよね。情報開示に不熱心と言われても仕方がない。たとえ十分な情報がなくても、何が起こっているのか伝えるべきです。

今日の株主総会、わざわざこの場に出かけて来なければならないと言うほどの内容は無かったように思います。手元の報告書通りのプレゼンテーションで、特に気持ちのこもった話が聞けたわけでもありませんでした。

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