株主総会 HOYA編 [楽しい資産運用]
今週出かけた株主総会は16日のHOYAのみでした。
金曜はソニーやエーザイ、気まぐれで買ったハウス・オブ・ロゼなどがあって、どれか行きたかったのですが、所要が入ってしまいました。
で、HOYAですが、どうも歯切れの悪さが気になる内容でした。
一番の論点は、Pentaxが今後どうなるの?ということだと思いますが、当分苦戦状態が続く、と考えるのが自然でしょう。医療関連事業が欲しくて買収したものの、結果的にはデジタルカメラを甘く見ていた、ということだと思います。医療は良いのです。私も賛同します。医療で稼いでカメラで費やす、このパターンはオリンパスと同じですね。HOYAがやってもやはり同じということでしょうか。「小さくてもキラリと光る」というのは、伸びなくても損さえ出なければ、看板として持っておいてもいい、ということでしょう。その意味では、クリスタルガラスと同じ位置にあったかもしれません。クリスタルガラスをやめる決断の陰で、似たような、しかしもっと扱いの難しい事業を持ってしまった、というように見えます。
ストーレジにおいてSSDというライバル市場の成長を前にして、HDDの将来についてのビジョンも描き切れていません。テクノロジーの未来が不確定なことは重々承知ですが、なにか新しいアイデアが聞きたかった。不安が不安のまま残りました。
キャノンの御手洗会長を引き合いに出して、社外取締役制について疑問を呈した質問者がいらっしゃいました。一般的には私も社外取締役に懐疑的な御手洗氏に同意します。しかし、HOYAは社外取締役によるガバナンスを信じて真面目に取り組んでいる、珍しい会社なのだ、と好意的に見ています。創業一族から若くして就任した社長を、これだけの人たちが監視しているから安心して下さい、という態度を示すことで、それなりの役目を果たしているように見えます。若い社長だから、経団連の重鎮クラスの社外取締役にとって、意見も言いやすいでしょうしね。
皮肉な見方をすれば、真面目に社外取締役を機能させようとする会社が少ないから、HOYAでは機能しているのかもしれません。大企業の社外取締役として機能し得る人材が、いったいどれだけいることか。みんなが本気でやりだしたら、すぐに払底してしまいそうです。
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